日本の医療マンガ50年史
医療マンガレビュー

『The Bad Doctor:The Troubled Life and Times of Dr.Iwan James』
『バッド・ドクター――医師イワン・ジェイムズの混乱した人生と時代』未訳

強迫性障害

『The Bad Doctor:The Troubled Life and Times of Dr.Iwan James』 <br>『バッド・ドクター――医師イワン・ジェイムズの混乱した人生と時代』未訳
キーワード
強迫性障害
作者
イアン・ウィリアムズ
作品
Publication Date:2014年
Publisher:Myriad Editions/ Penn State University Press

※「初出」は単行本のクレジットに基づいています。

 グラフィック・メディスンの提唱者の一人である著者による代表作。作中のキャラクターである主人公イワン・ジェイムズは英国ウェールズにて医師として勤務しているが、職務のプレッシャーなどから、ひそかに強迫神経症を抱えている。医師である作者の分身を思わせる主人公の医師としての勤務と私生活が主題となっており、チーム医療の時代における他の医療従事者との連携など、同時代の日本における医療マンガの動向とも軌を一にしている。続編となる『レディー・ドクター』(2019年)は、イワン・ジェイムズと同じ病院に勤務する同僚の女性医師を主人公とする物語。

【執筆者プロフィール】

中垣 恒太郎(なかがき こうたろう)
専修大学文学部英語英米文学科教授。アメリカ文学・比較メディア文化研究専攻。日本グラフィック・メディスン協会、日本マンガ学会海外マンガ交流部会、女性MANGA研究プロジェクトなどに参加。文学的想像力の応用可能性の観点から「医療マンガ」、「グラフィック・メモワール」に関心を寄せています。