アルツハイマー
- キーワード
- アルツハイマー
- 作者
- サラ・レヴィット
- 作品
- Publication Date:2012年
Publisher:Skyhorse Publishing
※「初出」は単行本のクレジットに基づいています。
アルツハイマー型認知症により母親が50代半ばで、かつての母親から変容してしまう過程を、娘の視点、ケアをする側からの視点で描く。母親のミッジはハーヴァード大学出身のインテリであり、そのために自分が簡単な言葉すら理解がおぼつかなくなってしまうことにとまどっている。父親のロブは妻の介護に献身し、言葉を失いつつある妻との言葉遊びを通して意思疎通、言葉のリハビリの可能性を探り続ける。それまでの家族のあり方が大きく変化していく中で、母と娘は新しい関係性を築き上げていく。オルタナティブ・コミックスの系譜を継承したイラスト風の画風で、ケアをする側の視点からの、もどかしさ、悲しみ、喪失などの感情が丁寧に描かれている。娘から見た両親の人生にまつわる回想録になっており、ユダヤ系カナダ人一家の家族観も本作の特色になっている。