パーキンソン病
- キーワード
- パーキンソン病
- 作者
- ピーター・ダンラップショール
- 作品
- Publication Date:2015年
Publisher:Penn State University Press
※「初出」は単行本のクレジットに基づいています。
43歳でパーキンソン氏病を患った作者の回想録であり、患者の視点から身体の兆候と、それに伴う感慨の推移が丁寧に綴られている。作者は地元アラスカの新聞などを拠点にしたマンガ家として25年を超えるキャリアを持つベテラン作家である。それまでごく自然にできていたことが次第に困難になっていく過程を身体的、精神的な変化にあわせてたどり、パーキンソン氏病特有の症例、服薬による副作用や、身体の制御が難しくなっていく様子をマンガによる視覚的な表現で捉えようと試みている。病を抱えながらも、その境遇をあるがままに受け入れていく。医療者からの評価も高い作品であり、パーキンソン氏病患者を身近に持つ家族やケア提供者にとって、同じ症例を抱える患者の視点によるこの回想録は有益な示唆に富むだろう。