グラフィック・メディスンの理論と実践
- キーワード
- グラフィック・メディスンの理論と実践
- 作者
- MK・サーウィック 他
- 作品
- Publication Date:2015年
Publisher:Penn State University Press
※「初出」は単行本のクレジットに基づいています。
2007年からスタートしたグラフィック・メディスンの中心メンバーによる理論と実践の基本図書であり、医療人文学の成果となる専門書である(マンガも用いられているが、マンガ作品ではない)。グラフィック・メディスンという新しい運動がどのような背景から、何を目指して発足したのかがマニフェストとして示されている。マンガを通して医療を取り巻く環境を変革しようとするグラフィック・メディスンの思想、具体的な実践方法が盛り込まれている。「一般患者」としての概念ではなく、「個」の症例に向き合う姿勢を示す運動であり、言葉では捉えきれない繊細な領域をヴィジュアル表現で捉えようとする試みである。さらに、日本の医療およびマンガ文化を取り巻く土壌で、どのようにこの概念を応用できるかが新たな課題となるであろう。