乳がん
- キーワード
- 乳がん
- 作者
- ミリアム・エンゲルバーグ
- 作品
- Publication Date:2006年
Publisher:Harper Collins
※「初出」は単行本のクレジットに基づいています。
作者は43歳で乳がんの診断を受ける。コンピューター・プログラマーとして勤務していた作者は、それまでも仕事や日常をマンガにしてネット上で発表していたが、がん告知を受けて以降の自分の経験をマンガで表現することを思い立つ。がんの発覚により人生のあり方が激変していく際の心境や境遇をマンガで記録し、マンガを描くことを通して心の落ち着きを取り戻していく。アート・スピーゲルマンの『マウス』を想起させるオルタナティブ・コミックス、グラフィック・ノベルの伝統を継承しながら、作者特有のオフビートで冷笑的なユーモアも持ち味になっている。抗がん剤による吐き気や脱毛の様子が克明に記録された、がん治療をめぐる闘病体験記、グラフィック・メモワール(回想録)であり、病と共に生きることをめぐる哲学的な人生論の趣も持つ。